当クリニックには、こんな悩みをお持ちの患者さまが来院されています

手術や抗がん剤治療に組み合わせて効果の期待できる、がんワクチン治療があります

「樹状細胞ワクチン療法」とは?

「人間の持っている免疫の力でがんを攻撃する」このコンセプトから生まれた免疫療法(がんワクチン療法)の一つが『樹状細胞ワクチン療法』です。この治療法は患者さまのからだにいる「樹状細胞」という免疫の司令塔である細胞を、体外で強化・増殖させて体内に戻すため、副作用の少ない治療法です。

樹状細胞ワクチン療法(がんワクチン治療)は、抗がん剤・手術・放射線など、ほかの治療法と併せることで、より効果の期待できるがん治療法です。

樹状細胞ワクチン療法の特長

  1. 副作用のリスクを少なくし、がんだけをねらい撃ちます

    樹状細胞ワクチン療法は、がんだけを狙い撃ちにすることができます。また、もともと患者さまの細胞を利用するため、副作用の少ない治療法です。

  2. 長期間、がんに対する効果が期待できます

    樹状細胞は、がんを長い間攻撃できるリンパ球を作ることができます。このリンパ球が体の中にいる間、がんに対する効果が長い間期待できます。

  3. 入院の必要がありません

    樹状細胞は、長期間、保存できるため、患者さまのご都合に合わせて、治療に使用できます。そのため、入院の必要はありません。

樹状細胞ワクチン療法と他の免疫療法の違い

  • 樹状細胞がリンパ球にがんの目印を教える力を利用して、がんだけを狙い撃つ治療法
  • リンパ球を増やすことで、からだの免疫力を強化する治療法
  • NK細胞を増やすことでからだの免疫力を強化する治療法

当クリニックの樹状細胞ワクチン療法は

  1. 東京大学医科学研究所にて技術開発されました。
  2. 大阪大学大学院で開発されたWT1ペプチドを使用し、多くのがん種に対応できます。 がん治療の可能性を広げるWT1ペプチドとは?
  3. 約9,500症例(2015年6月末時点)の実績を誇ります。
  4. 膵臓がん・肺がん・卵巣がんなどの臨床研究成果を、論文として報告しています。
  5. 現在も各大学病院と臨床研究を進めています。

当クリニックが提供する樹状細胞ワクチン療法の約9,500例に及ぶ実績数

樹状細胞ワクチン療法の注目されるニュース

Q&A

樹状細胞ワクチン療法について

  • どのくらいの治療期間がかかりますか?

    基本的に1セット 5〜7回の投与で3〜4ヶ月となります。

    患者さまご本人の体調や現在進行中のがん治療のスケジュールにもよりますが、樹状細胞ワクチンの投与開始から1セット終了までの期間は3〜4ヶ月となっています。また、1セット終了後、血液検査、画像検査を行い治療効果の評価を行います。
  • 副作用はありますか?

    一般的な副作用としては注射部位の痒み、腫れ、皮膚の赤みや発熱などがあります。

    採血時の副作用:
    樹状細胞ワクチンを作製するためにアフェレーシス(成分採血)を行い、ご本人の血液から樹状細胞のもととなる細胞(単球)を取り出します。その際、口の周りや手足のしびれなどがおこることがございます。これはアフェレーシス時に用いる、血液を固まりにくくする薬によっておきる血中カルシウム低下によるものです。アフェレーシス中に点滴などからカルシウム製剤を補給することで改善いたします。
    ワクチン投与後の副作用:
    樹状細胞ワクチン療法のうち自己がん組織樹状細胞ワクチンおよび人工抗原樹状細胞ワクチンの場合、発熱また注射部位が赤くはれることがございます。
    局所樹状細胞ワクチンの場合、がんの場所に注射針で直接樹状細胞を注入するため、注射による局所の状態に応じた副作用(合併症)がでる可能性がございます。また発熱や注射部位の炎症による痛みを認める場合がございます。
  • 東京大学医科学研究所とはどのような関係ですか?

    樹状細胞ワクチンの製造は、高品質な細胞を培養するための施設とその運用体制が必要となります。
    当クリニックが技術提供を受けるテラ株式会社の樹状細胞ワクチン療法は、細胞治療分野で日本の先駆的な研究室である、東京大学医科学研究所細胞プロセッシング寄附研究部門(2008年終了)の技術とノウハウを導入しています。

  • WT1ペプチドとはなんですか?

    樹状細胞ワクチン療法は、樹状細胞にがんの目印を認識させ、それをリンパ球に覚え込ませることによって対象となるがん細胞を狙い撃ちにする治療法です。

    つまりがんの目印に何を使うか?ということが重要になってきます。 このがんの目印としてこれまで患者さまご自身のがん組織を使っていましたが、がん組織を手術で取る必要があるなど、がん組織を使える方は限られています。
    そこでテラは自己がん組織を必要としない次世代の樹状細胞ワクチン療法の研究・開発に取り組んできました。

    その結果、たどりついたのが、「WT1ペプチド」というがんの目印を使ったテラ独自の樹状細胞ワクチン療法です。
    この「WT1」とは大阪大学大学院杉山治夫教授等によって、ほぼ全てのがんに発現していることが報告されている世界的に有名ながんの目印です。

    この「WT1ペプチド」を使うことで樹状細胞ワクチン療法を受けていただける患者さまが飛躍的に増えました。
    WT1は2009年にアメリカの学会誌において、がん治療に用いる優先度が最も高いがんの目印として、1位に選出されました。

    このように世界的に評価されているWT1ですが、患者さまによって効果が出やすい部分はWT1の中でも一部分だけということが、杉山教授の研究によって明らかにされています。テラの樹状細胞ワクチン療法では、患者さまに合わせたWT1の配列(WT1ペプチド)を使い分けることで、より高い効果が期待できる樹状細胞ワクチン療法を提供しています。 樹状細胞ワクチン療法におけるWT1の使用については、テラが独占実施権を保有しているため、テラの提携医療機関でのみ受けていただくことができます。

治療費用について

  • どれくらいの費用がかかりますか?

    平均的な治療費は、1セット5〜7回の投与で約200万円です。

    樹状細胞ワクチン療法を受けていただく場合、平均的な治療費は1セットで約200万円となりますが、患者さまのお体の状態によって治療法が異なり、金額が変わりますので詳しくはお近くの医療機関にお問い合わせください。

    上記の他に初診・再診料、初期検査費用がかかります。 ※人工抗原の種類は検査を行い決定致します。人工抗原1種類につき約100,000円~150,000円となります。

    上記の他に初診・再診料、初期検査費用がかかります。

  • 公的保険診療の対象になりますか?

    現在、樹状細胞ワクチン療法は公的保険が適用されません。

    樹状細胞ワクチン療法は最先端の医療で、保険は適用されていないため、費用は全額自己負担となります。

治療実績/効果について

  • 再発予防にも効果がありますか?

    標準治療後の再発予防に樹状細胞ワクチン療法を用いることは有益であると考えられます。

    樹状細胞ワクチン療法は、樹状細胞の働きによりがんの目印を覚えたリンパ球が、からだ中をめぐってがんを攻撃する治療法です。また、がんの目印を覚えたリンパ球は、一部がからだの中に残り、監視を続けます。そのリンパ球が再びがんに出会うと、活性化してがんを攻撃します。このリンパ球が体内にいる間、長期間にわたり効力を保ちますので、標準治療後の再発予防にも効果が期待できると考えられます。

  • どれくらいの治療実績がありますか

    当クリニックが提供する樹状細胞ワクチン療法は、約9,500例の実績があります。

院長ご挨拶

セレンクリニック名古屋 院長 小林 正学

小林 正学先生

がん治療は年々進歩しており、特に腹腔鏡手術や分子標的治療は、以前では考えらなかったほどに発展しました。しかし、がんは非常に手強い敵であり、進行がんや再発がんに対する治療は、未だ満足できない状況です。また、抗がん剤の副作用で苦しみ、治療を中断せざるを得ない患者さまも大勢見てきました。

当クリニックは、標準治療を否定する立場ではありません。むしろ標準治療を行いながら御自身の免疫も向上させて、より治療効果をあげていきましょう、という考えです。最新世代の免疫療法である「人工抗原(WT1等)を用いた樹状細胞ワクチン治療」をはじめとした最先端の治療を提供しています。そして、より進んだオーダーメイドの免疫治療を提供していくためにも、免疫機能評価を行い、患者さまに最も合ったがん治療を提供するように努めています。がん治療を患者さまと一緒に、あきらめずに考えていきたい、そういう思いでスタッフ一同、一生懸命励んでおります。是非お気軽にご相談ください。

医学博士(名古屋市立大学)
平成14年 富山大学 医学部 卒業 卒業後、名古屋市立大学 第2外科に入局。
平成15年より中野胃腸病院。平成17年にトヨタ記念病院 外科を経て、
平成19年より名古屋市立西部医療センター 城北病院 外科副部長に就任。
平成22年より当クリニックに常勤。

<経歴>
日本外科学会専門医    日本消化器内視鏡専門医
マンモグラフォー読影医  日本消化器病学会会員
日本がん治療学会会員   日本輸血・細胞治療学会員

セレンクリニック名古屋

〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄四丁目14-2
久屋パークビル 2F

052-238-3525

10時~17時
休診日 / 日曜、祝日、第2・4・5土曜

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